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木エヤスリはオニ目です。いわゆる「おろし金」のようになっていて、木材の寸法合わせなどに使われます。例えば手作業で木材を切断していると、1〜2mm程度のずれがでることがありますが、これを普通のヤスリや、紙ヤスリで整えるにはかなりの時間を要しますが、鬼目ならあっと言う間です。
一般的な木工ヤスリは片面が「鬼目」で、裏面が「シャリ目」になっており、こちらが仕上げ用です。鬼目で削ってシャリ目で仕上げる。さらに滑らかな仕上げには紙ヤスリを使います。
木エヤスリは研磨方向が決まっています。ノコギリや包丁など、和物の道具は「引く」といわれますが、ヤスリは「押す」ことで切削されるように目立てられています。引いても削れますが、わずかで、労多くして功少なし。ギコギコと押し引き両方で力を入れるのも効率的ではありません。
また、長めの木工ヤスリを使うときは、柄を持つ利き手と反対の手、右利きなら左手、左利きなら右手で、ヤスリの先端部分抑えると切削効率がアップします。ブレが少なくなるのと、押しつけることで摩擦抵抗が強くなるからです。